家族葬専門葬儀社オフィスシオン しきたりアカデミー

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1月4日 母へ、もう少し話がしたかった

「オフィスシオンFMしきたりアカデミー」では、家族葬専門葬儀社オフィスシオンが、しきたりや、葬にまつわる慣習やマナーをご紹介いたします。

今回のシリーズは、「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」です。

今は亡きあの人へ伝えたい言葉プロジェクトは人と人の温かいつながりや、人の優しい心を多くの人に伝えていこうとの思いからスタートしました。全国から寄せられたたくさんのお手紙の中から、毎日1話ずつご紹介していきます。

母へ、もう少し話がしたかった

あちらの世界では、この世で味わった悲しみや苦労を取り戻していますか?

あなたが生き抜いた時代は、激動の時代でしたね。昭和最大の悲劇である日米決戦の最中は青春時代。米軍の戦闘機に機銃を浴びせられ、長女として守ろうとした本家も油を撒かれ焼夷弾で跡形もなく焼き尽くされた。その後、家を手に入れるためにお金と引き換えの犠牲的な結婚生活。つらく悲しい日々だったことでしょう。

その生活も終わり、娘を連れての再婚。そして私を生んでくれた。再婚相手の我が父親は最悪で、他の女と消える。何で私だけ?自らの不幸を恨みましたか?

我ら子供は、あなたの努力のお陰で、立派に育つことができました。私は、あなたが望んだ、技術者の道を歩みました。仕事が多忙すぎて、あなたと満足に話もできなかったことを悔やんでいます。

我々の生活は豊かになり、あなたは好きな事をして、不自由なく生活を楽しんでいると思っていました。しかし、父親の異なる姉が、母親に金をせびっていたのですね。我々の多少豊かになた生活を妬んでいたのか、母親からむしり取ったお金は、遊戯費に。ある日、お金が足りないというあなたに、家計簿をつけろと突き放しました。その時あなたは、腐っても可愛い娘を支援し続け、蓄えをかなり失っていたのでした。

追い込まれたあなたはある決意をしたのでしょうか。初夏の日別れの言葉も無く、私の留守中に旅立ってしまいました。残業から帰った私は抜け殻と化したあなたの姿を見つけて驚くほど冷静に、救急に通報。警察に犯人扱いされ、鑑識に脳内出血との告知がされるまで悲しむ暇もありませんでした。その後、あなたの身辺整理をしていて、あなたが自殺をしたことを知ってしまいました。

高血圧で薬を飲み続けていたあなたが、この薬を2ヶ月間飲むのをやめていましたね。それはあなたが生きる事を諦めたことを示していたのですね。最後の最後までお金の心配をし、この世を去るほどまで追い込まれるなんて、これ以上の悲劇はないと涙が止まりません。
その原因を生んだあなたの娘は残念ながら何食わぬ顔して極道非道な人生を歩んでいます。でも、あなたは、娘を悪く言うなと言うのでしょうね。

あなたの壮絶な人生を私は誇りに思います。もう少し話がしたかった。残念で無念としか言い様がないです。
早いもので、今年は23回忌の法要です。忘れていません。ご安心ください。どうぞ安らかに。

家族葬専門葬儀社オフィスシオンがお送りいたしました。

金, 1月 4 2013 » 「今は亡きあの人に伝えたい言葉」より

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